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本当は教えたくないニュージーランド The Lindis (ザ・リンディス)

2020年6月26日

世界で一番豪華なホテル、世界ユニークホテルBEST10、一生に一度は泊まってみたいホテル、で検索すると出てくるホテルは、スペースの広いスイート、豪華シャンデリア、金キラキンのバスタブ付、海中ホテル、木の上の冒険の家、ガラスイーグル、その他5つ★スイートルームというところだろう。

しかし、そのどんな部類にも入らないホテルがある。

 

ここで紹介するホテルはもちろんラグジュアリーであることは間違えない。自然を敬いつつ、自然と共存させてもらった人間の造作物だが、とにかく、大自然の中にすっかり溶け込んでいる存在なのだ。

 

グーグルマップを頼りに国道から横道に入り、ひたすら車を進める。

砂埃をまきあげ走る道の両側には、のんびり草を食む羊の群れ、それもいつの間にかいなくなり、草原が広がるのみ。

 

リンディス レビュー 3道路沿いのオブジェ リンディス レビュー 羊道路沿い

 

本当にこの道で良いのか、心配になった頃、見えた鉄のオブジェ。

さらにその先に、黒いオブジェが見えてきた。しかし、あたりにホテルらしい建物は見当たらない。

 

リンディス レビュー 道路沿いのオブジェ リンディス レビュー 外観

 

そのホテルは、谷の起伏を利用して、周囲と一体化し自然に包み込まれるように、建っていた。

 

谷にそって建物は横に細長く広がり、入り口の反対側(各部屋のテラス)からは谷を流れる川が見える。見渡すかぎりの草原の、その遠く先に雪を頂く高い山。トレッキングやハイキング、マウンテンバイクで周辺を走ってもいいし、川で釣りもできる。というアクティビテ-のメニューも豊富だ。

しかし、ここに来たら、もう何もしたくない。

風と遊ぶ草のささやき、空高く飛ぶ鳥のさえずり、虫の羽音、BGMは全て自然が奏でている。なにも考えずにただ、そこにいる。それだけで満足できる環境だった。それは、本当に不思議な感覚だった。

 

キャンプでもしているような環境の中にいるのに、ホテルとしての機能は抜群。

イレギュラーな形だが、動線もしっかり出来ていて、動きやすい部屋。都会のデザイナーズホテルを思わせるが、バスタブの横に葦のオブジェがあったり窓の外の景色はガーデンではなく、自然そのものが広がり、その景色をベッドサイドやソファーから目にするとき、自分がどこにいるのかわからなくなった。水回りも完璧、お湯も豊富にでる。

 

リンディス レビュー 部屋からの景色 リンディス レビュー バスタブ3 リンディス レビュー バスタブ

 

地産地消の食材でフルコースをいただく。

ワインも近くのワイナリーで取れた極上もの。

しかし生活排水は環境に万全の配慮した方法で処理をし、全て自然には絶対迷惑をかけない。という徹底した主義。

 

リンディス レビュー アペリテイーボ リンディス レビュー サーモン リンディス レビュー ワイン

 

夜の月も明るい。月の光でまわりの景色がはっきり見える。

星降る夜は、私が今まで見た星空のトップ3に入る。

(他はモロッコの砂漠とモルデイブでみた星空)

 

リンディス レビュー 月あかり

 

 

すがすがしい朝には採れたての果物、フレッシュジュースやヨーグルトなど好きなものを好きなだけいただけるスタイルではあるが、もちろん、卵料理やパンケーキ、ワッフルなど食べたいものをアレンジしてくれる。

 

リンディス レビュー 朝食2 リンディス レビュー 朝食

 

体験、経験は必要だ。というが、ここのそれは、本当に言葉や文字に出来ない何かが潜んでいる。画像やヴィデオからでは匂いや香が伝わらないようにまさに滞在した人にしか、その感覚がわからない。

とにかくニュージーランドに行く機会があれば、ぜひ足を延ばしてほしい。

 

The Lindis のホテル詳細はこちらから

 

– Travel Designer 長谷川 清美