2021年5月18日
祖谷温泉からさらに奥へはいった山郷は、その昔、平家が落ち延びて住み着いたと伝えられています。つまり、逃げ隠れするに最適な場所であり、俗世間から離れた場所なのです。
いまでこそ、トンネルが出来、道路が整備されて三好市から車で約40分弱という距離で、住民も大型スーパーへ買い物に行けるようになったようですが、とにかく山郷の人々は現在もなお、水は山から引き、急傾斜の山を耕し、野菜、蕎麦を作り自給自足の生活、まさに自然と共存して生きているのです。
こんな山郷の暮らしは不便で大変でしょう。というのは、都会で便利な生活を知った者の勝手な解釈で、住民にとっては、生まれ育った環境での生活こそが唯一なのです。
旅は非日常を体験し、その時間を楽しむことだといいます。
都会で生活に疲れた人が、多少不便な毎日でも、大自然の中にどっぷりつかり、土地の人と一緒に生活をしてみるのも、旅の醍醐味だと思います。
落合集落での過ごし方
1、なんといっても、茅葺古民家スティ
東洋文化研究者のアレックスカー氏が、近くの釣居集落の古民家を改修して所有したことから、彼のプロデュースによる宿泊施設が8棟もあるエリアです。
まさに古民家スティの発祥の地とも言えます。
別リポートにある長崎五島・小鹿賀島の古民家もアレックスカー氏によるプロデュースです。
古民家体験記 いま話題の古民家に滞在してみました!・・・その2「小値賀島」
内部には生活用品が全て整い、まさに日本版レンタルヴィッラです。
食についてのメリットは集落のお母さんが来て地元食材で食事を作ってくれることです。
箱弁当のようなデリバリをお願いすることもできます。
デメリットは近くに商店、コンビニが存在しないことです。
自炊希望の場合は祖谷に入る前に買い物する必須条件です。
2、山の暮らしと出会う
江戸、明治時代の建築が多く残る集落内の散策もガイドから薀蓄(うんちく)を聞きながらで、楽しさ倍増です。集落の人からそば打ちを習うこともできます。
自分で打ったそばと地元山菜の天ぷら昼食は、また格別な味わいです。
3、数々の見どころ
近くには「かかしの里」や「二重かずら橋」などの見どころもあります。
ひとりの女性が作り始めた「かかし村人」が部落中に住んでいます。「かかしの里」は、とにかくユニークで、ほっこりする、不思議な空間です。
さらに奥にいけば、奥祖谷二重かずら橋があります。
一般的に知られているかずら橋は祖谷温泉にありますが、お勧めはこちらのかずら橋です。
-その4-日本三大〇〇の集結 へ続く