2021年1月28日
離島の古民家
長崎県・五島列島のひとつ「小値賀島(おぢかじま)」の古民家宿泊体験記
東京から2時間のお手軽プチ田舎暮らしから突然、南の離島に飛びました。
まずは九州に入ります。九州本土からのルートは2つ。
福岡港から夜行フェリー。または佐世保港から高速船で2時間(フェリーの場合は
3時間)で東シナ海に浮かぶ人口2358人(2020年)の小さな島に着きます。
今回は東京・羽田から夜の便で福岡空港へ。そこからタクシー(またはバス)で博多港へ。
23:45発のフェリー「太古」を利用しました。
小値賀島着4時40分 ちょっと早いですが、フェリーターミナルには仮眠室もあります。
五島列島が初めての方は、フェリー太古で小値賀島では下船せず、終点の五島市「福江港」
まで乗船(8時15分着)、福江島から久賀島→奈留島―若松島と上五島へ渡り、観光しながら北上していくコースもお勧めです。
(フェリー太古)
(五島市福江港)
「小値賀島」ではNPO法人「おぢかアイランドツーリズム」が中心となり、観光+島暮らし体験を通して島を活性化、過疎高齢化する島を未来につなぐための活動をしています。
その事業の一環として再生古民家施設があります。
現在、島内に古民家ステイ、ゲストハウス6棟と古民家レストラン1軒。
古民家プロジェクトで有名なアレックス・カー氏によるものです。
ここの特徴は1棟まるごと一組貸切スタイル。
島全体に点在し、1棟貸しですから、その大きさにより利用人数(2名~6名)も異なります。
古民家ステイは古民家ホテルとは異なります。
小菅村はレストランのある古民家ホテルでしたが、こちらは。長期滞在も可能な古民家ステイです。
IHキッチンをはじめ調理器具、食器をあるので自炊ができ、洗濯機もついていますが、寝間着や歯ブラシなどの用意はありません。
小菅村のように母屋を他の宿泊者とシェアするスタイルでないので、プライベート感は十分です。
旅先での食は重要ポイントですが、今回滞在した日月庵は徒歩圏に商店街があったので。
地元の食材を買ってきて自分たちで作って食べる事ができました。準備やかたづけの面倒さはありますが、予算に応じて、自分達のお腹の具合で地元のものが食べられるのは、うれしいことです。
やはり旅先では、煩わしいことはごめん。という方は、食事処に行けばよいし、古民家レストランを予約すれば、送迎もしてくれます。
どの古民家も天井、柱、間取りを生かして、木のぬくもりを大切に、自然光をとりいれた作りなので明るく、色調も統一がとれています。
風呂や洗面所などの水回りは近代的なものを設置しているので、使い易かったのですが、
大きめの檜風呂は湯がたまるまで結構、時間がかかりました。
島内ではタクシーは、ないに等しいので、移動手段は自分の足か、レンタサイクルです。
山谷のある島ではないので、高低差もそれほどなく、スローな時間を楽しむことができます。まわりは海ですから、釣りはもちろん、カヌーなどもできます。
滞在中にぜひ1日を使って、足を延ばしてほしい場所あります。
となりの野崎島です。かつては小値賀島と同様に集落があり、島民は畑を耕し、魚を捕り、神社では祭事が行われ、普通の暮らしをしていた島でした。しかしここも過疎化とともに、無人島になってしまったそうです。
今では事前予約の上、小値賀島からの町営船で上陸し、ユネスコ世界文化遺産として保存されている、その集落跡や教会を見学することができます。
野崎島では教科書で知る歴史の流れをまざまざと見せつけられ、
小値賀島では今の日本でもこういう生活が残っているのだ。という事実を知ることができます。次の旅の宿泊はホテル・旅館ばかりでなく、その土地を知る古民家という選択肢も、ぜひ加えてみて下さい。
次の古民家は陣屋のご案内です。
<小値賀島の古民家に泊まるモデルプラン>