2021年10月29日
「豊岡」と聞いて、日本地図でここ!と示せる人はそれほど多くないのかもしれません。実はこの豊岡は旅の魅力がギュッとと詰まった観光地なんです。私も初めて訪れた豊岡の魅力をお伝えします。
豊岡へは羽田空港から伊丹乗継で但馬空港へ飛行機で行く方法が時間的にはおすすめです。朝7時30分頃に羽田空港を出発すると、9時半頃に但馬空港に到着します。初日からたっぷり観光できます。
但馬空港に到着したらまずは車で20分ほどの距離の出石町へ。但馬の小京都と呼ばれる出石町は歴史を感じる街並みです。
明治34 年に開館した「出石永楽館」は、今でも上演されている近畿最古の芝居小屋。興行のない日は廻り舞台・奈落など舞台裏も見学できます。
街のシンボル「辰鼓楼」は日本で二番目に古いと言われる時計台。出石の街の時間を刻み続けています。歴史ある出石には1708年創業の老舗の蔵元も。昔ながらの製法にこだわって作られる「楽々鶴」は出石のお土産にぴったり。270年程前に造られたとされる赤土の壁は絵になります。さらに街歩きをしているとお寺の前に何とも憎めない表情の木彫りの象を発見。
豊岡の伝統工芸である柳行李のお店では、実演もしているので制作過程の様子をみながらお話も聞けます。もちろん素敵な柳行李のカバンも揃っています。
小高い山にあるのが出石城跡と有子山稲荷神社。石段を登ると出石の街を一望できます。有子山稲荷神社の参道には美しい赤鳥居が連なっています。
昼食は「出石皿そば」の一択。出石の郷土料理でもある出石皿そばは小皿に分けて盛られたスタイルが特徴です。蕎麦猪口につゆを注ぎ、ネギ、わさび、大根おろし、とろろ、生卵など、様々な薬味と一緒に楽しみます。出石にはいくつかお店がありますが、おすすめは「甚兵衛」。雰囲気のあるお店で打ちたてのおそばを味わえます。
午後からはコウノトリを探してみましょう。一度は日本の空から姿を消したコウノトリですが、最後の生息地であった豊岡ではコウノトリの命をはぐくむ取り組みが行われており、今では野外に100羽以上のコウノトリが暮らしています。
車で移動していると田んぼに白い鳥を見かけますが、多くはシロサギです。シロサギとコウノトリの違いは、一度コウノトリを見ると一目瞭然。コウノトリの郷公園ではコウノトリの飼育を行っているので、いつでもコウノトリを見ることができます。
宿は1300年の歴史を持つ城崎温泉へ。城崎温泉といえば外湯めぐりが人気です。旅館の中にあるお風呂を「内湯」、外にある共同浴場を「外湯」といい、温泉街を浴衣で草履の音を響かせながら歩く姿は風情があります。7つある外湯はそれぞれ趣が異なり個性があるので、気になる外湯をいくつかまわって気に入った外湯を見つけるのも楽しいですよ。
翌日は城崎温泉から車で30分ほどのところにある「竹野町」へ。
竹野浜海水浴場は日本の渚100選にも選ばれるほど、約1kmの白い砂浜が続く美しいビーチです。海岸付近には狭い路地が入り組んだ町並みが広がり、建物の外壁は日本海特有の強い潮風から家屋を守るために焼き杉板が張られています。路地を歩いていると、ふっと向こうに見える青い海の輝きに足が止まります。
山登りをされる方におすすめなのが「植村直己冒険館」です。冒険家・植村直己さんが登ったルートや状況、当時の登山用具などが映像や展示で紹介されています。今からは想像もできないほどの登山用具に驚き、植村直己さんの温かい人柄に触れることができます。屋外には本格的なクライミングウォールがあり誰でも挑戦できます。但馬空港から車で約20分ほどの場所なので帰りのフライトの前に立ち寄れます。
他にも、楽々浦湾に立つ白い鳥居が印象的な厳島神社や、玄武岩の石柱が作り出す不思議な美しさを持つ玄武洞など、立ち寄りスポットも豊富です。
歴史を感じる街歩きを楽しんで日本の原風景に懐かしさを抱き、温泉やグルメも楽しめる豊岡は1泊2日の週末プチトリップにおすすめです。ご希望に合わせた宿や食事処のアレンジもおまかせください。