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長門湯本温泉「別邸 音信」 ―関東人にもぜひ知ってもらいたい山口県屈指の名宿―

2020年10月21日

長門湯本温泉「別邸 音信」

―関東人にもぜひ知ってもらいたい山口県屈指の名宿―

 

秋のある日、旅館コレクションのメンバーである山口県長門湯本にある「別邸 音信」を

訪れた。音信と書いて「おとずれ」と読む。

宿の前を静かに流れる「おとずれがわ」にちなんだ名前だ。

 

大きな門構え、出迎えをうけ、案内された扉をくぐると、度肝をぬかれた。
ガラス張りの先には、水の庭、大きな池というか、その水盤は、

陽を受け、風を受ける度に景色をかえ、

画像を見ているような空間の広がりを見せていた。

 

靴を脱いであがったが、スリッパなどの室内履はない。
履物を脱いで、その開放感を味わい、畳や板張りに直に触れる感覚を楽しんでほしい。ということだ。

エントランスホールの側面は開け放され、心地よい風が吹き抜け、庭の緑が目にやさしい。

さらに進むとフロントのある空間だが、とにかく広い。
天井高く、間接照明を巧みに駆使したところはモダンだが、全体は和のテイスト。

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左奥にはBAR。夜は、カウンター正面のガラス越しに見える水盤がライトアップされ、幻想的な絵画をみているような、自分が自然に溶け込んでいくような不思議な感覚で、グラスを傾けることができる。

ギャラリーには国宝級名匠や、現代作家の萩焼の作品などが並ぶ。(もちろん購入も可能)、

これらの作品が生まれている萩焼深川窯は、宿から徒歩圏内の山里にあり、

十五代坂倉新兵衛氏をはじめとして五軒の窯元が約360年以上もの伝統を今も受け継ぎ、数々の作品を生み出している。通常では不可能な窯元見学も、時に許しを得ることが出来る場合もあるので、興味のある方は予約の際にぜひ弊社に相談してほしい。

 

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ギャラリー、フロントと進むと、最後には美術書、歴史書のならぶライブラリー。

それらは、奇をてらうことはなく、心地良く、各々しっかり主張した空間を演出している。
特に庭を眺めて座れる、通路を背にしたソファの位置は、プライバシーを意識してのことだろうか。そうであれば、お客様の心理をかなり読み込んでの作りであり、一人一人を大切に思って下さる、まさにここにおもてなしの心が生きている。と感心した。

 

 

  

建物は三階だての低層階だが、全室露天風呂付き18室のみ
滞在した部屋は三階の真ん中に位置するスイート。
ツインベットルーム、リビングに4人掛けのテーブル、カウチ、バーカウンター。

メゾネット式になっていて上はシアタールーム。テラスには、大人二人が入ってもゆとりの露天風呂、バリやモルディブリゾートによくあるダブルベッドサイズのディーベッド、さらに掘りこたつ式に座れるソファ。これが、手狭に無造作にあるのではなく、広々とした中にゆったり配置され、ここで日中は緑を望み、夜は星を眺めるその解放感は申し分ない。

 

 

   

 

「別邸 音信」には、もちろん大風呂もあり、フィトネスルーム、スパなど共有スペースもあるが、収容人数にたいして共有スペースが半端ない広さので、ほとんど人に会うことがない。しかも隅々まできれいで、磨き抜かれているのである。

 

夕食は個室タイプになっている「日本料理 雲遊」でいただく。

食事は日本海のさかな、近くの仙崎港であがった、ブランドになっている仙崎イカ、クエ、のどぐろ等、東京では、鳴り物入りで出るような素材や、長州和牛、下関ふぐ、地元の野菜が、素材の味を存分にいかした料理となって次、次に出された。萩焼の徳利で出された、地元山口の岡崎酒造で作っている特別の日本酒「純米吟醸 音信」が、これらの料理とあいまって、素晴らしいコラボレーションを奏でてくれた。

季節が違えば、はも、うに、あんこう、などもかなりいけるらしい。

また仙崎かまぼこは山口宇部空港でも売っていたが、この宿特製の「青のりかまぼこ」。

これまた美味。美味しいコラボレーションを考え出せるのは、素材を知り尽くし、本当に「うまいもの」を知っている地元の人々だからこそできる技であろうと確信する。

朝食に和食か洋食かを選択できるのもうれしい心遣いだ。

 

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最後に付け加えると、長門湯本温泉は、山口宇部空港から車で約1時間強。京都の伏見稲荷がSNSで人気になったせいで一躍有名になった、青い空と海に映える赤い鳥居で映える、元乃隅神社まで車で30分のところにある。

 

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コロナ渦の現在、収容人数が少ない露天風呂付の宿は貴重だ。マイカーやレンタカーでいけて見どころも多いエリアにあり、ゆっくり時間をすごし、ゆっくりくつろげる。

そんな宿を予約し、安心安全の旅ができることが、これからの旅のスタイルの必須条件だ。

 

 

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別邸 音信

 

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