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古民家体験記 いま話題の古民家に滞在してみました!・・・その3「松本」

2021年2月5日

 

タイムスリップした里山滞在

松本市郊外の「Satoyama villa 本陣」に泊まる

 

代々受け継いてきた屋敷も家主の年齢と共に維持がむずかしくなり、空き家になっている貴重な建物が日本全国に散在する昨今、

長野では松本市の扉ホールデイングスが中心となって設立された「アグリツーリズム四賀推進委員会」が改修し、まさに殿様気分で滞在ができる場所があります。

 

いままでの豪農や商家、民家の古くなった建物をリノベーションしたのとは、外観からして違いました。

松本藩の藩主が参勤交代の際に通った宿場町にある本陣を宿泊、飲食スペースとして使えるようにした「Satoyama villa 本陣」です。

 

建物の前に立った時はまさに圧倒されました。

入り口は藩主(殿様)用、家来用、住人用と3つあり、さすが殿様用は立派です。

中に入ると、土間はラウンジ&ダイニングになっていました。

天窓を見上げれば、幾重にも組み込まれ、まさに骨太な梁が、いかにこの3階建て木造建築を支えているかがよくわかります。

囲炉裏の煙でいぶされ、さらに重厚感を増している立派な梁そのものが、まさにこの屋敷の歴史を物語っていました。

 

松本 Satoyama villa HONJIN 松本 Satoyama villa HONJIN

 

総ひのき造り、母屋には客室が3部屋、ベッド+&くらいの家具の少なさもあり、部屋全体はすっきりして、大広間のような広さとゆとりを感じます。

部屋の外廊下を使ってバスルームがあり、お風呂に入りながら、庭が見えるという作りになっているところは苦心の作のようです。

洗面、バスタブなどは全て使い勝手の良い近代的なものが備え付けられていましたが、それらは見事に障子を境に、客室からは見えないようにしているので、部屋の雰囲気をそこなうことなく、水回りもしっかり作り直されていました。

 

松本 Satoyama villa HONJIN 松本 Satoyama villa HONJIN

 

イタリアの古城を宿泊施設にリノベーションした処を視察したことがありますが、水回りや衛生の点で難点が多く、清潔好きな日本人は使えない。と思ったことがありました。

でもここは、宿泊する人の気持ちをしっかり理解してリノベーションしたのがよくわかります。ただ松本の冬は寒いので、ストーブなどの暖房はあるものの、とりあえず春から秋にかけてのシーズンがお勧めです。また階段なども手すりはありますが、高年齢の人はむずかしいでしょう。しかし松本ではもう1つお勧めの古民家があります。

「Satoyama villa DEN」

 

こちらも松本駅から車で30~40分程度のアルプスを望む高台にあります。

まわりは水田や畑のある一軒家。

庭ともいえる畑やハーブガーデンで、野菜を積んで、朝のサラダにするとか。

夏はアルプスを真正面に庭のチェアに寝転んでワイングラス片手に満点の星をながめ、冬は焚火を囲んで、燻製や焼き芋作ってホットワインで乾杯、など敷地内のあちこちを利用して、自然を満喫し、暮らすように滞在できるところが素敵です。

 

松本 Satoyama villa HONJIN 松本 Satoyama villa HONJIN

 

部屋の作りは2階に一間ありますが、ここは若い人向きにして、1階にすべての施設がそろっているので、3世代で行っても高齢者にもやさしい、使い易い造りです。

1階には食器、道具もすべてそろったキッチン、バスルーム、パーティ―スペース、寝室が4部屋、最大16名まで宿泊できる古民家になっています。

 

松本 Satoyama villa HONJIN 松本 Satoyama villa HONJIN

 

両VILLAともに近代的なキッチンもありますので、自炊もOKですが、一番のお勧めは世界的にも有名なフレンチシェフや都内で活躍の和食料理人などをむかえて、プライベートレストランが開ける事です。

これは、松本市内でレストラン「ヒカリヤ」、ルレ・エ・シャトーに加盟している明神館を運営する「扉ホールデイングス」の運営だからこそ為せる業で、一流シェフによる、ここでしか味わえないフレンチや懐石を気の合った家族や仲間と気軽に味わうことができます。

しかもソムリエもいるので、料理にあった長野のワインを用意してくれます。

ぜひ滞在中、素敵なデイナータイムをお過ごしください。

 

3回にわたり古民家をご紹介しましたが、このように古民家滞在といっても施設の設備はかなり異なることがわかります。

確かに元は古民家なのですが、それを宿泊施設に改装した時のコンセプトによって滞在した時のイメージは大きく異なってきます。

 

ですから使い方も様々。

休みのためにゆっくりしたいのに、同じ1つの古民家を何部屋にも改造して別々に貸している場合は、同時に滞在している他人に気を遣うことになります。

1棟貸しなら、ファミリーや仲間同士、会社の慰安などに使う事もできます。

コロナ渦はホテル、旅館ですと部屋以外の共有スペースは、知らない人と一緒になります。

それを避けるには、最適な施設だと思います。

 

NIPPONIA 小菅 OHYA1 廊下 小値賀島 古民家

 

1棟貸しでも小値賀島のように2人で使える1軒家、4人用、6人用。など人数に応じて使い分けもできますし、松本のような本陣の大きさになりますと、趣味の会の発表の場、イベントや小規模なコンサートにも利用できます。

 

いずれもバスルームなどの水回りは新たな作りになっているので、新品で照明も明るく、使い易くはなっているが、冬の暖房の有無、水圧の状態は様々なので気になった点です。

たぶん春秋は冷暖房もいらない日本ゆえ、問題はないと思いますが、暑い夏、冷え込む冬の利用など、季節によっての使い分けも必要でしょう。

 

こんな古民家に泊まってみたい、家族でいけばコロナも心配ないし。という方はぜひご相談下さい。

古民家コンサルタントが、いろいろご紹介させていただきます。