2021年7月7日
間もなく世界自然遺産に登録される奄美大島。海の色が素晴らしいビーチ、伝統技術を守り続ける人々、奄美らしい食と、観光はもちろんのこと、フォトスポットとしても素晴らしい場所が溢れている島です。
奄美大島撮影旅行の視察に訪れた際の様子をご紹介します。
羽田から直行便で約2時間半、奄美大島は直行便で行ける島です。漠然と「遠い」「行きにくい」というイメージがありましたが、調べてみれば、手つかずの自然を気軽に楽しめる場所でした。
奄美大島に到着したら、まず楽しんでいただきたいのは美しい海!さっそく、空港から車で15分ほどのところにある「あやまる岬展望台」へ。ここ上から奄美の海を見下ろせるので、美しい青を存分に楽しめる場所です。
ワクワクしながら展望台へ向かうと、、、なんと、干潮時のため、波打ち際はずいぶんと遠く、海の深さの違いからみることのできるあのエメラルドグリーンはありませんでした。干潮・満潮、この時間を把握してスケジュールを立てることは非常に重要だと身をもって体験しました。
気を取り直して、近くの「土盛海岸」へ。
こちらは海岸からの眺めなので、上から見るほどの海の色の違いは楽しめませんが、それでも東京近郊の海とは異なる青さに心躍りました。白浜、青空、海岸までの緑、美しいビーチです。
この日は雲の多い天気だったので、天候に左右されない大島紬村へ。ここでは奄美を代表する伝統工芸である大島紬の制作風景を、ガイドの説明を聞きながら見ることができます。通常は色の異なる縦糸、横糸を使って織るところ、大島紬は柄に合わせて糸を染色した後に織り上げます。少しでも織り上げる力加減が異なれば美しい柄になりません。その技術たるや、感嘆の声しか出ません。細かな作業をされてる職人から体験談も聞けますよ。
熟練した職人たちをどう写真に収めるか、こちらも技術が必要です。
撮影旅行のホテル選びも重要です。
もし晴れていたら星を撮れるかもしれない、朝日や夕日の撮影場所が遠い場合は移動も大変ですし、バスの費用も増えてしまう。予算内でできる限り快適なところに泊まってほしい。
いろんなことを考えながら候補をあげ、視察の際、実際に泊まってみて確定することもあります。
候補のひとつである「プチリゾート ネイティブシー奄美」は海に囲まれ、ホテルの下はビーチ。周辺の明かりも少なく、撮影のための宿泊としては好条件がそろっています。
奄美大島はビーチと合わせて、南国特有の鬱蒼した原生林も魅力です。歩きながら原生林を身近に楽しむ金作原原生林と、水面からカヌーで楽しむマングローブ原生林、どちらも奄美大島の豊かな自然を肌で感じることができます。撮影を楽しむ視点からすると金作原原生林。撮影ツアーではこちらを含めることに決まりました。
奄美大島はどの海も美しいのですが、南へ行けば行くほど海の青さが濃くなりより美しい、といわれています。そう聞くと南へ行きたくなりますが、2泊3日の限られた時間で、移動時間が多くなっては撮影時間を十分にとれません。実際にどのくらいの時間がかかるのか、その時間をかけても撮ってほしいと思う場所なのか、確認のために南も視察します。
南部の撮影スポットとして、高知山展望台・油井岳展望台が有名です。北部からは車で約2時間、中部からも約1時間半。加計呂麻島や美しいリアス式海岸を望めます。高知山展望台は駐車場から少し山道を登るため、参加者をイメージしながら、大丈夫かなと確認。油井岳展望台は駐車場からすぐなので、そちらも確認。行きやすさと景色、いろんなことを考えながら訪れるスポットを絞り込んでいきます。
南部の見どころである、ホノホシ海岸と マネン崎展望所へ。この日は曇りのため海の青さがいま一つでしたが、それでも美しい海でした。
夕景スポットとして考えている宮古崎も確認します。宮古崎は駐車場から岬まで徒歩約30分。撮影機材を持って歩けるのかの確認のため、参加者が持つであろうと想定される重い荷物をもって実際に歩きます。バイオトイレがあるとの情報がありましたが、その確認も必要でした。
広く開けた宮古崎は撮影スポットとしては魅力的な場所でした。30分歩く道も絶景を望めます。
奄美大島は様々な花の咲き誇る島。かわいらしい花や南国らしい花の撮影ポイントも確認します。
もちろんグルメも確認します。土地がやせていたためソテツを食べて生きていたこともある奄美大島。かつて少ない食材を工夫して生み出された伝統的な料理から、名物料理の鶏飯、奄美の食材を使ったジェラート等、ツアーに含める場所を絞ります。
いい写真を撮りたい、参加者の皆さんのその気持ちに応えられるように、リサーチと視察を十分にし、戻った後は旅程のアレンジです!